中国語初心者が留学に行くべきではない3つの理由

 

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最近こんな質問をネット上でよく目にします。

”中国語初心者にオススメの大学を教えて下さい!”

”中国語力0の状態で留学行ってどのぐらい伸びますか?”

 

でもちょっと待って下さい。

その選択はもしかしたらかなりリスキーかもしれません。

勿論自分でよく考えた末に行く、という決断であれば全力で応援します。

しかし

楽しそう

なんとなく中国語話せるようになれそう”

といった漠然とした理由で行くのであれば、個人的には絶対にお勧めできません。

留学エージェントに後押しされても、安易に彼らを信じてはいけません。

彼らはそれが仕事なので、”良い面”しか言いませんから。

これから僕がいうことは、彼らが教えない”負の側面”です。

中国語力ゼロで留学した友達や留学した際に知り合った人達から聞いた、”負の側面”をみなさんにあえて教えます。

”そんなもの聞きたくない”と思うかもしれませんが、行ってから後悔してほしくないんです!

是非以下の体験談を読んでから、本当に今行くべきなのかを判断して下さい。

 

中国語の発音は絶対に日本で教わるべき

有名な話ですが、中国語は非常に発音が難しいです。

母音が36個、子音が21個存在し、その組み合わせは400通り以上になります。

更に声調と呼ばれる4つの音の変化があり、それが違うと意味まで変わってきてしまいます。

そのため発音は最初にして最大の難所といっても過言では無く、大体の学習者が発音で挫折します。

確かに発音の練習は無味乾燥で面白くないですが、中国語を話せるようになりたいと思うのならば、やはり最初にきちんと時間をかけて教わるべきです。

では、初心者の状態でいきなり中国へ行った場合どうなるのでしょうか。

結論から言うと、大多数の日本人が“英語”という壁に阻まれて苦労します。

なぜ英語?と思われるかもしれませんが、現地の初心者用のクラスでは授業は基本英語で進行するからです。

(ちなみに中級コース以上になるとほぼ中国語で進みます。)

当たり前ですが、日本語に精通している先生が初心者に丁寧に日本語で教えてくれる学校など存在しません。

分からない箇所があっても質問は英語でするしかありません。

これは、我々日本人にとっては相当ハードルが高いです。

ただでさえ中国語の発音は難しいのに、その上慣れない英語で説明されるとなると、もはや頭が一杯一杯になるのではないでしょうか。

結果として授業についてこれなくなり、入学早々部屋に引きこもってしまうことだってあり得ます。(実際に知り合いにいます)

従ってまずは日本できちんと先生に発音を教わり、発音の基礎を身につけてから中国へ留学に行くのが賢明です。

 

漢字学習に無駄に時間を奪われる

場所にもよりますが、現地の大学では日本人は圧倒的に少数派です。

特に初心者クラスにはほぼおらず、大多数が欧米系です。

(ちなみに近年では、中国政府の一帯一路政策の推進のせいかアフリカ系の割合が高まっています)

彼らは漢字は勿論出来ないので、まずは発音と並行して漢字の学習から始めることになります。

これは漢字圏で育ってきた我々日本人にとってはすこぶる無駄な時間となります。

言ってみれば、いい歳した大人が小学1・2年生の時に宿題で出された漢字書き取り練習を貴重な時間とお金を費やして行なっているのです。

学校によっては日本人であることを考慮して漢字の授業を免除するところもあります。

しかしその授業分の費用が戻ってくるわけではありません。

時間・費用ともに勿体ないことに変わりはないです。

 

生徒のレベルがあまり高くない

大抵の留学生は、母国で中国語を勉強した上で更に力をつけたいという思いから中国に来ます。

そのため中国語学習への意欲は総じて高く、授業態度もいたって真面目です。

しかし初心者クラスの生徒はどうでしょうか。

正直にいうと、中国語に対して特別な目的意識を持っている人は少ないです。

退職後に暇を持て余して来た人や会社から命じられて渋々勉強している人など、中国語へのモチベーションは総じて低いです。

授業態度もあまり真面目とはいえません。

欠席したり遅刻するぐらいならまだマシでしょう。

友達から聞いた話では、授業中に話しかけられるのはまだ良い方で、テストの答案用紙を見せるように頼み込んでくる人や授業をサボってクラブに誘ってくる人もいたぐらいです。

もちろん全ての人が上記のようではないです。

僕の友達にも真面目な人は沢山いましたし、すごい人だと全くの0から始めて半年でHSK6級に合格した方もいました。

しかし、やはり割合で考えると不真面目な人は多いでしょう。

 

まとめ

中国への留学はみなさんにとって貴重な財産となります。

しかし留学のタイミングや場所、学校などは事前にじっくりと吟味しましょう。

2週間や1ヶ月の短期留学ならば、最低でも発音の基礎は身につけといた方が良いです。

また半年や1年の中・長期で行くのならば、出来ればHSK4級(日常会話に支障をきたさないレベル)に到達してから行くべきだと思います。

なぜならば、留学は教室の中で行われる授業が全てではないからです。

もちろん授業は重要です。

しかし様々な場所に出かけて沢山の人々と触れ合い、中国の文化や風習の理解に努めることも同じぐらい大切なことだと思います。

その際、最低限のコミュニケーションスキルを身につけていた方が安心ですし、何よりも中国を数倍楽しめるようになります。

楽しいと感じ始めたならば、もうこっちのものです。

中国語は指数関数的に上達していきます。

皆さんも是非実りある中国留学ライフを楽しんでください。